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不動産・賃貸借

★いわゆるサブリース契約と借地借家法32条1項の適用の有無、同契約の当事者が借地借家法32条1項に基づく賃料減額請求をした場合にその請求の当否及び相当賃料額を判断するために考慮すべき事情 (最高裁H16・11・8判決・判例タイムズ1173号192頁)

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★マンションの賃貸借において、通常の使用に伴う損耗分の修繕費用を賃借人の負担とし、その費用を控除する特約は、公序良俗に違反するものではなく、有効とされた事例 (大阪高裁平16・5・27判決・判例時報1877号73頁)

★特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律に基づく特定優良賃貸住宅の解約明渡がされた場合、通常損耗分に関する修繕費用を賃借人の負担とする特約は、公序良俗に反し無効であるとして敷金からその負担部分を差し引くことは許されないとした事例 (大阪高裁平16・7・30判決・判示1877号81頁)

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★マンション管理組合が組合員である区分所有者に対して有する管理費及び特別修繕費に係る債権が民法169条所定の債権に当たるとされた事例 (最高裁平16・4・23判決・判例時報1861号38頁)

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★信用金庫の従業員が顧客に対し融資を受けて宅地を購入するように積極的に勧誘した際に、その宅地が建築確認が受けられない宅地であることを説明しなかったことが顧客に対して不法行為を構成するとはいえないとされた事例 (最高裁平15・11・7二小法廷判決・判例時報1845号58頁)

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★建物賃貸借契約の締結に至らなかった場合において、契約締結上の過失が認められた事例 (東京高裁平14・3・13・判例タイムズ1136号195頁)

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★いわゆるサブリース契約と借地借家法32条1項の適用の有無、同契約の当事者が借地借家法32条1項に基づく賃料減額請求をした場合にその請求の当否及び相当賃料額を判断するために考慮すべき事情 (最高裁H16・11・8判決・判例タイムズ1173号192頁)

【事案】

繊維織物業を営んでいたYは、操業を廃止し、遊休地となった工場敷地の有効活用方法について検討していたところ、不動産賃貸業を営んでいたXから提案を受け、交渉の結果、Yが敷地上に二棟の建物(マンション及び事務所棟)を建築し、その大部分をXが第三者に転貸する目的で借り上げ、賃貸期間平成5年4月1日から20年、住宅部分、事務所部分及び駐車場についてそれぞれ賃料単価を定め、賃料は2年ごとに5%ずつ増額するなどの合意を含む業務委託協定が締結されました。
その後、Yは、金融機関からの融資を受けて二棟の建物を建築し、平成5年3月、Xとの間で、上記業務委託契約に基づいて、2年ごとに賃料額を5%ずつ増額する特約(賃料自動増額特約)などを内容とするサブリース契約が締結されました。Xは、建物を第三者に転貸して収益を上げ、Yに約定の賃料額を支払い、平成7年4月及び平成9年4月、賃料自動増額特約によってそれぞれ5%ずつ賃料額が増加されました。しかし、(おそらくバブル崩壊の影響でXの収益が当初の予定を大幅に下回ることになったことが理由と思われますが)Xは、平成9年4月以降も平成7年4月時点での賃料(一度目の増額金額)の支払いを行うに留まり、XはYに対して平成11年4月及び平成13年4月以降の賃料をそれぞれ減額すべき旨の意思表示を行った上、減額後の賃料額の確認を求めるとともに、賃料減額を前提とする平成11年4月分以降の過払賃料の返還を求めて提訴しました。
これに対し、Yは、賃料自動増額特約によって平成11年4月及び平成13年4月以降の賃料も増額されているとして、増額後の賃料額の確認を求めるとともに、平成9年分以後の未払賃料の支払を求めて反訴を提起しました。
第一審(大阪地裁)は、平成11年4月及び平成13年4月にそれぞれ賃料が減額されているとして、Xの過払賃料の返還請求を一部認め、Yに対しては、平成9年4月から平成11年3月までの未払賃料の請求についてのみ認めました。
第二審(大阪高裁)は、平成11年4月及び平成13年4月以降の賃料増額・減額ともに認めず(平成9年4月の賃料額が維持されているとしました)、Yの未払賃料の請求の一部についてのみ認めました。

【判旨】

最高裁は、本件サブリース契約は建物賃貸借契約であると認定し、借地借家法32条が適用されるとした上で、本件業務委託契約及びこれに基づく本件サブリース契約における賃料自動増額特約の存在は、同条1項の規定に基づく賃料増減額の当否(同項所定の賃料増減額請求権行使の要件充足の有無)及び相当賃料額を判断する場合における重要な事情として十分に考慮されるべきものであると判示し、賃料増減額請求の当否等について更に審理を尽くす必要があるとして大阪高裁に差し戻しました。
なお、サブリース契約の実質は共同事業契約であるので、同条の適用がない旨の反対意見も存在したようです。

【解説】

いわゆるサブリース契約とは、不動産会社等が地主に建物を建築させ、その建物を借り上げて転貸する契約です。その主要な部分は、建築した建物の賃貸借ですが、建物の設計監理、建築資金の仲介、賃料の保証(自動増額の保証)、建物の管理業務の委受託など、複合的な契約として行われるのが通常です。借地借家法32条1項本文は、「建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる」として建物賃貸借契約当事者の賃料増減額請求権を定めています。
本件では、サブリース契約がそもそも建物賃貸借契約といえるか、同法32条の適用があるかが問題となりましたが、共同事業契約的色彩があるとはいえ、建物を賃貸して賃料を支払うという実質があるため同契約といえ、強行法規である同条が適用されると判示されました。
ただ、同条による賃料増減額の当否及び相当賃料額の判断においては、様々な事情が考慮されますが、当事者の合理的意思解釈の観点から、賃料自動増額特約を締結していたことは、重要な事情として十分考慮されることになります。


★マンションの賃貸借において、通常の使用に伴う損耗分の修繕費用を賃借人の負担とし、その費用を控除する特約は、公序良俗に違反するものではなく、有効とされた事例 (大阪高裁平16・5・27判決・判例時報1877号73頁)

★特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律に基づく特定優良賃貸住宅の解約明渡がされた場合、通常損耗分に関する修繕費用を賃借人の負担とする特約は、公序良俗に反し無効であるとして敷金からその負担部分を差し引くことは許されないとした事例 (大阪高裁平16・7・30判決・判示1877号81頁)

【事案】

Xは、Y・Zに勧誘されて軽油の密造・販売を行っていました。その具体的方法は、Yが軽油密造の原料となる重油と灯油をXに販売し、Xがその原料を用いて軽油を密造し、Zが(Xを代行し)架空名義を使用してY及びその他の需要家に密造軽油を販売し、売掛金の回収とXへの入金を行っていました。Xが(Zを通じて)Yに販売する軽油の単価は、その他の需要家に販売する単価より1リットルあたり10円程度値引きした金額とされていました。 X・Y・Zは、1リットルあたり32円10銭の割合で課される軽油引取税の支払いを免れる目的で軽油の密造・販売を行っていましたが、後に密造・販売が発覚し、発覚後、XとZは未入金であった売掛金残金をZの運転資金として準消費貸借契約を締結しました。(要するに、貸しているという形をとったわけです。)  その後、巨額の軽油取引税の課税処分を受けたXが、Yに対し、A値引き合意は無効であるから残代金(値引分)の支払いを、B仮に売買契約自体が無効であったとしてもYが不当に得た利得の支払いを、Zに対し、C密造発覚後に締結された準消費貸借契約に基づく貸金の支払いをそれぞれ請求しました。これに対し、Y・Zは、主として、軽油密造目的という公序良俗違反を主張して争いました。

【判旨】

特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律(特優賃法)に基づき住宅供給公社が供給する賃借物件において、通常の使用に伴う損耗部分(通常損耗分)を賃借人が負担する旨の特約の有効性等が争われた事案です。
同物件では、賃貸借契約締結の際、通常損耗分の一部について負担区分表に従って賃借人が負担する旨の条項が契約書に定められており、同条項に従って住宅供給公社が負担分を敷金から差し引いたところ、賃借人らが同特約によって差し引かれた敷金の返還を求めて提訴していました。

【解説】

敷金返還については、敷引特約の有効性や、賃借人の負担として差し引くことができる原状回復費の範囲など様々な争いが生じる分野です。
原状回復費については,一般的に、@経年変化、A通常損耗、B賃借人の故意・過失,善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用に基づく損耗等、に区分し、Bを賃借人が負担すべき原状回復義務であるという考え方が通説化しています。(「住宅宅地審議会答申における標準契約書」「財団法人不動産適正取引推進機構による原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」等)


★マンション管理組合が組合員である区分所有者に対して有する管理費及び特別修繕費に係る債権が民法169条所定の債権に当たるとされた事例 (最高裁平16・4・23判決・判例時報1861号38頁)

【事案】

本件は、マンション管理組合であるXが、組合員(区分所有者)であるYに対し、滞納管理費及び特別修繕費の支払いを求めた事案です。Yはマンションの一室をA(前区分所有者)から購入したのですが、Aは6年余りにわたって管理費等を滞納していました。そこで、Xが、建物区分所有法8条(特定承継人の責任)の規定に基づきYに対して滞納管理費等の支払いを求めたのですが、Yは、支払期限から5年が経過している一部の管理費につき、民法169条が定める定期給付債権として短期消滅時効(5年間)を援用しましたので、マンション管理組合の管理費等債権の消滅時効期間の点が争われました。
第1審(さいたま地裁越谷支部)、第2審(東京高裁)とも、本件管理費等は、原則的に毎月一定額を支払う形になってはいるものの、その総額は各年の総会の決議で決定され、年単位で増減されることが予定されているものであることから、民法169条の適用を否定して、Xの請求を全部認容していました。

【判旨】

最高裁判決は、上記管理費等債権は、管理規約に基づいて、区分所有者に対して発生するものであり、その具体的な額は総会の決議によって確定し、月ごとに所定の方法で支払われるものであるから、基本権たる定期金債権から発生する支分権として民法169条所定の債権にあたり、管理費等の具体的な額が共用部分等の管理に要する費用の増減に伴い、総会の決議により増減することがあることも、上記結論を左右するものではないと判示して、Xの請求の一部(5年間の時効完成部分)を棄却しました。

【解説】

民法169条は定期給付債権の短期消滅時効を定めており、その意義については、基本権たる定期金債権から発生する支分権であって、その支分権の発生に要する期間が1年以下であるものをいうと解されています。賃料、小作料、給料などがその典型です。
本件を含め、いわゆるマンション管理費の多くは、管理規約の規定に基づき、総会の決議によって金額が決定され、区分所有者は各月の期限までに一定金額を支払うこととされています。第1審、第2審の判決は、総会の決議によって具体的金額が決定されることを重視し、本件管理費等は基本権たる定期金債権から発生するものではなく、各年の総会の決議に基づいて創設的に発生するものであると考えたものと思われます。それに対し、本判決は、総会決議で具体的金額を決定するということも毎月一定金額を支払うということも全ては管理規約の定めに基づくものであることを重視し、管理規約が基本権としての定期金債権を定めており、月々支払うべき具体的な管理費等はこの基本権から派生する支分権として発生するものと考えたのでしょう。


★信用金庫の従業員が顧客に対し融資を受けて宅地を購入するように積極的に勧誘した際に、その宅地が建築確認が受けられない宅地であることを説明しなかったことが顧客に対して不法行為を構成するとはいえないとされた事例 (最高裁平15・11・7二小法廷判決・判例時報1845号58頁)

【事案】

信用金庫の従業員が、顧客に対し、融資を受けて分譲中の宅地を購入を勧めた。この宅地は一帯の最も奥の区画で、私道である前面道路と接していた。この私道は道路位置の指定がされておらず、本件宅地は建築基準法43条1項本文の接道要件を充たしていなかったが、不動産仲介業者も、信用金庫の従業員も、このことを顧客に説明しなかった。
そして、それから10年余りが経った−−宅地を購入した顧客は、建物を建築しようとしたが、接道要件を充たさなかったので、建築確認を受けられなかった。
顧客は、信用金庫に対し、本件宅地が接道要件を充たしていなかったことを説明しなかったことが説明義務違反であるとして、債務不履行責任を追及し、損害賠償を求めた。

【判旨】

 原審は、信用金庫の融資契約と宅地の売買契約は一体であり、「信用金庫の利益のために、信用金庫の従業員のあっせんによって行なわれたものであるから、信用金庫は信義則上、売買契約締結に先立って、宅地が接道要件を充たしていないことなどの説明義務を負う」として、信用金庫に対する損害賠償請求を認めました。
 しかし、本判決は、融資契約と売買契約とが「当事者を異にする別個の契約」であることを重視し、「説明義務を肯認する根拠となり得る特段の事情」が見当たらない等として、「本件売買契約においては、仲介業者が説明義務を負っているのであって(宅建法35条1項)、信用金庫に同様の義務があるわけではない。」とし、信用金庫に対する損害賠償請求を棄却しました(原判決破棄・自判)。

【解説】

とても重要な判決だと思います。最高裁判決であるというだけでなく、1審→控訴審→上告審と、2度も逆転しているのですから。
一般に、契約締結において、当事者間の情報収集力や専門的知識に著しい格差がある場合には、信義則上、説明義務(情報提供義務)が生じるとされています。しかし、どのような場合に説明義務が認められるのか、民法に規定があるわけではないので、具体的な要件ははっきりしていません。
本件では、宅地の買主が融資を行なった信用金庫に対して土地の瑕疵についての説明責任を追及したわけですが、信用金庫は売買契約についてはあくまで第三者ですから、いささか苦しいか、という気はします。とはいえ、本判決も「説明義務を肯認する根拠となり得る特段の事情」と言及しており、場合によっては第三者の説明義務も認められると考えられます。
説明義務(情報提供義務)については、市民レベルの紛争では問題となるケースが多いのですが、にも関わらず、まだまだ判例が少なく、これからの蓄積が必要です。
消費者契約法や金融商品の販売等に関する法律のように、説明義務を規定した新しい法律が続々と生まれていますし、これからはこの種の事件も増えていって、判例による判断も増えていくのではないでしょうか。ところで、余談になりますが、顧客は、他の当事者−−宅地の売主や仲介業者、前面道路の所有者に対して責任追及ないし交渉はしなかったのでしょうか。
まず、本件では売買から10年以上が経過しており、売主に対する瑕疵担保責任は時効消滅しています。また実は、前面道路部分はもともと売主が所有していたのが、第三者に転売され、顧客は道路位置指定の協力を求めたのですが、拒否されるという経緯があったようです。−−というように、本件は宅地購入から10年経ってから建物を建築しようとしても、建築できないことがわかったというもので、不動産の取引にあたっては、購入する前もそうですし、購入した後も、チェックにはよくよく留意したいものです。


★建物賃貸借契約の締結に至らなかった場合において、契約締結上の過失が認められた事例 (東京高裁平14・3・13・判例タイムズ1136号195頁)

【事案】

学習塾を経営するXと賃貸目的で建物を建築したYは、不動産仲介会社を通じて建物内の部屋について賃貸借の交渉を行っていた。しかし契約書の作成まで至らず、Yが本件部屋を第三者に賃貸してしまったためにXは本件建物を使用することはできなかった。そこでXは本件貸室の賃貸借契約が締結されたとして、債務不履行による損害賠償請求権に基づき、Yに対して約1009万円の損害賠償を求めたが、1審判決は賃貸借契約の締結を否定してXの請求を棄却した。これに対しXは控訴し、控訴審において本件賃貸借契約の締結にまで至らなかったとしても、Yには契約締結上の過失があるとして、予備的に契約締結上の過失に基づく損害賠償請求を追加した。

【判旨】

本判決は、XとY双方が賃貸借契約書を作成して賃貸借契約を締結するという認識の下に交渉を続けてきたにもかかわらず、結局、契約書の作成に至らなかった点などを指摘して主位的請求は棄却したが、予備的請求については(Yは)信義則上、一種の契約上の責任として、控訴人(X)が本件賃貸借契約が締結されたものと信じたために被った信頼利益の侵害による損害を賠償すべき責任があるとして、50万円の支払いを認容した。

【解説】

本件では主に、(1)賃貸借契約が成立していたのか、(2)成立していなかったとしても、契約が成立するものと信頼したために生じた損害を賠償すべき義務があるのかということが問題となりました。
まず(1)についてですが、裁判所は当事者間では賃貸借契約書の作成が予定されていたにもかかわらず、結局作成されなかった点などを指摘して契約の成立を否定しました。本件のような不動産の賃貸借契約は言うまでもなく当事者間の意思表示だけで契約が成立する諾成契約ですが、不動産取引のような重大な権利関係を伴う契約においては契約書が作成されるの通常です。当事者の認識としては、契約書の作成をもって契約が成立するものと考える事実たる慣習があるともいえ、本件裁判所もこのような慣習を尊重したものと思われます。民法の原則と実社会の取引実態との整合性を考える上で難しい問題ですが、後に紛争を残さないためには意思表示は書面で明確に行うということが重要だと思います。
一方(2)ですが、契約が成立していないのならば当事者間に何らの債権債務関係も生じないのが原則です。しかし契約成立に向けた交渉の結果、当事者の一方が相手方に対し契約の成立についての強い信頼を与えたにもかかわらず、この信頼を裏切って契約交渉を一方的に打ち切った場合は、信義則上、相手方が被った信頼利益の侵害による損害を賠償するのが公平に適するものと考えられており、本件裁判所もこのように考えています。
そこで本件事案を見てみると、Yは、Xが賃料の提案をしたにもかかわらず何ら許否についての明確な意思を示さなかったばかりか、むしろXがコンセントの位置、電灯の数及び位置並びに電話線の位置などを指定し、看板取付金具の設置位置変更工事を行うことなどの準備行為を行ったことについて異議を述べず、そのためXは本件賃貸借契約締結の具体的な準備を進行させていました。ところがYは本件部屋をより有利な条件で借りてくれる第三者が現れたために、突然、Xとの契約交渉を一方的に打ち切りました。裁判所は上記のような事情を考慮して、YにXが被った信頼利益の侵害による損害を賠償すべきものとしました。契約交渉を行った当事者は契約が成立していないかぎり何を行ってもよいというわけではなく、相互に相手方が信頼した利益を理由なく侵害してはならない義務を負う以上、この裁判所の結論は妥当と考えます。
なお裁判所は、Yが損害賠償責任を負うとしても本件ではその損害の算定が極めて困難であるとして民訴法248条を適用していますが、何故損害が50万円となるのかその理由を明らかにしていません。




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